先日の軽井沢でのスキーバス事故で思ったことは、有名私立大学に通っている学生さんは、1円でも安い格安スキーバスを選択するような経済的状況に陥っているのかということです。ちょうど、大学の時に借りた奨学金の返済に困っている若者という報道などもなされていたということもあり、現代の若者は格安のスキーバスしか選べないような状況に追い込まれているのかと考えさせられた訳です。有名私立大学に入学できるほどの家庭であるならば、けっこう裕福な家庭の御子息なのではないかという先入観があります。でも、実際はそんなに裕福ではないということなのかもしれません。
そして、これは日本だけではなく、アメリカでも同様の状況になっているようです。それで、公立大学の授業料を無料にするという政策を掲げるバーニー・サンダース大統領候補が、若者を中心に予想外の大人気となっている訳なのです。では、アメリカと日本でなぜこのような状況になってきているのかと言うと、両国に共通している自由競争原理の影響であるように思えます。つまり、ベルリンの壁崩壊以来、東欧諸国や中国等の安い労働力が資本主義経済の中に組み込まれてきたことにより、アメリカや日本の労働力はこれら旧共産圏諸国の安い労働力に置き換わっていくこととなり、結果としてアメリカや日本の労働者の経済的状況は苦しいものとなってきた訳なのです。
また、経済のグローバル化の動きは、インドやブラジル経済等の台頭も引き起こしています。